仮想通貨を取り締まっても、禁止には決してできない日本政府のジレンマ
過去に起きたマウントゴックスの倒産問題から、コインチェックでの盗難事件など、日本では巨額の被害が出る事件が立て続けに起きています。
これは世界中どこよりも、その被害が大きいです。
金融庁は各取引所に対する締め付けを強くしていて、警告したり改善報告を出させたりいろいろ手をまわしているわけですけど、
今でも資金洗浄やICO詐欺など様々な問題を抱えている仮想通貨を、政府はなぜ禁止しないのでしょうか?
今回は、仮想通貨が禁止されない理由について考察しましょう。暇だし。
ま、あくまで個人的な考えしか書きませんので、どうとらえるかはご自身で考えて下さい。
いろいろツッコどころ満載でしょうから、参考ぐらいにw
日本政府はなぜ仮想通貨を禁止しない?
簡潔に言いますと、
外貨獲得の為です。
その理由を説明していきますが、
今、日本への旅行客が増加し続けているのは、皆さんも新聞やTVでご存知の事かと思います。
大阪などは特に人気で、道頓堀を歩けば外国人たちでごった返している姿が見れます。
※去年の秋に行ったんですが、めっちゃ多かった。
旅行客増加による経済効果は年々増加の一途をたどっており、県ごとにけっこう差がありますが、どの県でもだいたい去年の3~7倍以上は増加しています。
確か一番上がったのは沖縄だったかな?2番目が北海道だったっけ?(4/2の日経新聞に載ってたけどうろ覚え)
アジアからの旅行客が多いそうで、使う金額も急激に上昇中。
で、買われているものの多くは高価なものが中心だそうで、
数十万円する赤サンゴのネックレスが中国人に「縁起がいいから」と人気だったり、
高知市にあるサンゴ販売店には、バス9台で約400人の来店があったが、この規模に「400人もの人が赤サンゴを購入するのは初めて見た」と、日本人経営者は非常に驚いたそうだ。40万円以上する赤サンゴのネックレスが売り切れ、100万円以上するアクセサリーも売れたという。
日本で赤サンゴを購入する理由について中国人旅行者は、「日本は赤サンゴの産地で、品質が保証されており、赤サンゴの色や艶もいい。しかも値段は中国より安い」と語った。
象牙を買って持って帰ろうとしたら、違法行為として止められたり。という面白話もあります。
まあ、中国では仮想通貨は取引自体が止められているので、影響力が微妙ですけど、
香港や台湾、韓国からの旅行客は仮想通貨利用が可能です。
まあ、中国でも無理やり取引している人もいますけどね。
ただ、旅行客が大金を持って移動することは、ほとんどの場合各国の法律に引っかかる事です。
日本でも、海外に持っていける金額はだいたい100万円。申告で500万だったりという規制がありますけど、海外どの国にもこの法律は勿論あります。ちなみに中国から持ち出せるのは、5000ドルが基本的な上限です。
100万の珊瑚どうやって買ってんだ?w
まあ、ビジネスとして持ち出してきたんでしょうけど。現金を隠し持ってくる人も多そうですね。
他にも、確かシンガポールだったかな?
日本人観光客が法律で禁止されている、約100万円以上の現金をうっかり持ち出そうとしたら、その国の当局に拘束され、賄賂を支払うまで監禁された。(要求された賄賂額は50万、支払わないなら留置所にぶち込むぞ!と脅されたとか)なんて話もあるぐらいで、
現金の持ち出しは外国旅行客にとって難しい問題なわけです。
そこから行くと、仮想通貨はウォレット上にそのお金が存在しているわけなので、どこからでもアクセスし、現金にして取り出すことができるわけです。
つまり、海外旅行者に、現金代わりになる仮想通貨を持ってきてもらえれば、個人の消費の上限をさらに拡大、実質的に撤廃することができる。
という事になるわけです。
前述したとおり、中国人の仮想通貨取引がほとんどの地域で禁止されているものの、
観光に力を入れる事で、国の借金を何とかしようという国策を持つ日本政府にとって、
消費を拡大できる手段として、少なからず仮想通貨に期待している部分があるわけです。
実は密接に関わっている?国内カジノ
そして、絶対的に影響が出てくるのはこれですよね。
そうです。
自民党が進めているカジノです。
まあ、数十年前まではヤク〇の人たちが、日本で運営していたそうなんですけど、
日本で初めてとなる公営カジノ。
日本政府はこれも外貨獲得手段として期待できるため、カジノ設置に動いているわけです。
国の借金を減らすには、日本は旅行客に期待するしかない!というわけです。
今の所の候補地は、たぶん
北海道、東京、大阪、福岡、沖縄
あたりかなあ?(勝手な予測です)
予測理由として挙げたのは、それぞれ外国人旅行客が他県よりも増加している県だからです。
なんでも3か所作るらしいので、大阪はほぼ確定じゃね?とか思います。
土地があれば、だけどねw
そして、ここで必要となってくるのが仮想通貨です。
仮想通貨自体がギャンブルのように感じられる今日この頃ですけど、
価格が安定した場合、カジノの中で仮想通貨がやり取りされる場面が出てくる可能性は高いです。
カジノを利用する、特に大金を落とす富裕層は、
常に現金持って歩くわけはないですからね。
だから、
カジノ場内で仮想通貨をチップに代えるなんらかの手段が設置されてもおかしくない。
と思っています。
日本のカジノの利用者は、おそらく中国人、韓国人、アジア圏の富裕層が大多数を占めると思われますが、世界でもサービス業には定評のある日本のカジノに遊びに来る人はかなり多いと推測されます。
韓国なんかでは、国内で国民に許されているカジノは1か所のみ。
そこは韓国人だらけなので、雰囲気が嫌だという韓国人富裕層も多い事でしょう。
つまり、カジノで仮想通貨を使えるようにしておけば、これまた消費拡大が見込めるわけです。
カジノを進め、仮想通貨を進めたい、という本音の部分が聞こえてくるような気がします・・・。
とまあ、ひとまずはこのぐらいにしておきますけど、仮想通貨を世界でもいち早く導入し、浸透させようとした理由は、こういった事が関係しているのは間違いないかと。
2年後には東京オリンピックも控えていますから、旅行客はさらに増えます。
仮想通貨→消費拡大が見込める→でも色んな問題がある→厳しくしすぎると思惑が完全に消える
→禁止にできねえ
というジレンマ。
今後も日本政府は仮想通貨自体を禁止することはしないだろうな・・・と思います。
仮想通貨は価値としてはどっちに転ぶかは全く分からない状況に陥っています。
それに、いろんな問題を抱えているので政府も懸念しているわけなんですが、
それでも仮想通貨という道を、閉ざしたくないのが現状なようですね。
あくまで現状の規制を強め、マネーロンダリング行為やICOに対するルール作りなど、市場の健全性を増す事に注力していくんでしょうね。
あ、
政府が仮想通貨望むのは、投機が膨らんで価格が上がる事などではありません。そこは勘違いしないように。
別に政府からすると、ビットコインが100万円でも1万円でも構わないわけです。
利用されるようになるには、仮想通貨が安定した価値を持ち、取引として機能するものである事が望ましいわけです。
個人では、価値が上がっていくことが何より望ましい事ではありますけど、
政府と個人では、仮想通貨の市場が発展してほしいというのは一緒かもしれませんが、求めているものが全然違うというのは理解しておいた方がいいでしょうね。
※これだけ色んな事書いてますが、数年後に禁止されるようなことになっていたら、それは面白いですよね(笑)
天才ビットくん
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コメント一覧
更新有難うございます、面白い記事でした!
去年のハードフォーク騒動の時期にモロに狼狽してた私は、お金を払って仮想通貨に詳しいという人と電話で話をさせてもらったんですが(笑)、その方は「オリンピックまでが勝負だよ」と言っていました…。(あと、コインチェックは危ないよ~ともって言ってました…;)
余談ですが、地元の仮想通貨セミナーに行った時、主催した方は「観光で外国人が増えてるんだから、観光地に仮想通貨のATMを置きたいー!!」と言ってましたねー。